デザインシンキングという言葉にだまされるな!
またマーケティング要素を増やそうとしているのが見え隠れする言葉。
1/4インチドリルの話で充分イメージはつきそうなものだが、『デザインシンキング』という言葉を流行らせ、書籍化し、マーケティング化していくのが分かってしまう。
多くの営業職は、自社の商品を売る事が先行してしまうと、ニーズが拾えなくなり只のゴリ押しセールスとなる。
フィードバックして自社開発につなげる事は当然やっているだろう。
しかし、そのニーズがあまりにも多様化しているため、大きいパイを拾いに行ってしまい、激しい競争にさらされる。
少ないパイに市場価値を見つけて、育てるという体力が無ければコストはかけれない。
だから社内ベンチャーとかスタートアップとかで新しい市場開拓が出来る企業が注目されるんだろうな。
既存の企業は業態を変えるような事がなかなか出来ずにいる為に、今までの財産にすがってしまう。
その財産をさらに売上につなげていくアイデアが必要なのはどこも同じだろう。
例1:システム屋
かつてパソコンの黎明期には、パソコンにソフトをインストールしてセットアップし、ユーザーカスタマイズなどを行い納品をし、保守料も高額契約。
この時は、パソコン自体が高額であり、比較対象(相場)がなく、買い手も知識が無かった為、売り手市場であったが、現在はどうだろうか?
今では多くのデバイスが普及し、クラウド化され、ローコストとなった。
当然知識をもった買い手ばかりとなると、買い手市場となってしまう。
例2:介護事業
介護保険法が2000年4月1日から施行され、多くの業界が参入した。
スタート時には助成金もあり、資格者を確保し施設基準を満たす事で、多くの利益をもたらす事が出来た。
しかし、すでに介護保険は破綻傾向にあり、助成金も打ち切られ、介護保険利用サービスも縮小傾向にあり、多くの事業所が廃業している。
事業は、売れる時期に売る事が出来れば良いが、タイミングを逃すと大きな痛手を負ってしまう。
時代を見極め、ニーズを追求し、アイデアを練る事が大事であるが、多くは国の政策に頼り、その政策をいち早く知ったものだけが得をする仕組みもある為、既得権益に群がってしまうのだ。
どのターゲットにどのようなサービスを展開するのか?
顧客ニーズに対応する事が出来るか?
また、顧客も想像した事も無い突拍子もないニーズを作る事が出来るか?
デザインシンキング等という言葉よりもそちらの方が大事である。